高度異形成と上皮内癌って何が違うの?子宮頸がんの検査
高度異形成と上皮内癌って何が違うの?子宮頸がんの検査
子宮頸がんは膣の近い子宮頚部にできるガンです。
子宮頚部の場所はこちらです。
子宮頸がんはある日突然急にできるわけではありません。
ヒトパピローマウイルスに感染して10年前後かけて徐々に
正常な細胞が徐々にガン細胞に変わっていくものです。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
⇒
子宮頸がんの原因ヒトパピローマウイルスとは?
子宮頸がんが以下のように正常細胞から異形成というガンの前段階を経て上皮内癌に変化していきます。
正常細胞⇔軽度異形成⇔中等度異形成⇔高度異形成→上皮内癌→浸潤癌
高度異形成は上皮内癌になる直前の細胞です。
上皮内癌はガンになったばかりのものです。
「
もし妊娠中に子宮頸がん検診を受けて
上皮内癌だとわかったらお腹の赤ちゃんはどうなるの?」と心配される方もいます。
ですが、上皮内癌は子宮頸がんの状態ではありますが
浸潤癌ではありません。
浸潤癌は子宮頚部から骨盤や尿管へとどんどん広がっていくガンです。
上皮内癌は浸潤癌のように広がっていきません。
もし妊娠中の女性に上皮内癌が見つかった場合には
出産まで待って、その後子宮を摘出する手術を受けることが多いです。
この辺は主治医の先生の判断しだいです。
あと、「上皮内癌と高度異形成って何が違うの?」と疑問に感じる方もいらっしゃいます。
学問的には確かに高度異形成はガンの前段階であって
上皮内癌はガンですから違うのですが・・・
ですが、
高度異形成と上皮内癌は実際の診療では判断がつきにくいと言われています。
だから最近の医療では上皮内癌と高度異形成は同じ感じで治療を行うことが多いです。
つまり、高度異形成も上皮内癌も手術で摘出するということです。
どちらも放っておいたらいずれ浸潤癌に変わり全身に転移する可能性が高いですから。
最後にまとめますと、高度異形成と上皮内癌は学問的には違います。
高度異形成はガンの前段階の細胞であって、上皮内癌は子宮頸がんの状態です。
でも、診療の上ではなかなか区別がつきにくいため
どちらも同じ感じで手術をして摘出することが多いです。
続いて、子宮頸がんの手術を受けることになったら
入院日数はどれくらいなのでしょうか?解説しました。
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子宮頸がんで手術を受けたら入院日数はどれくらい?